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図説「最悪」の仕事の歴史:トニー・ロビンソン 著 日暮雅通、林啓恵 訳 原書房

図説「最悪」の仕事の歴史
図説「最悪」の仕事の歴史
前に読んだ「感染地図」に触発されて読んだ。各時代毎の「最悪」の仕事とは今の3Kも比べものにならないほど、悪臭や不潔にまみれた仕事だ。しかし、社会の底辺において偏見や軽蔑を受けていた仕事がなければ社会自体が成り立つこともなかったことも明らか。たとえば、この中で全時代を通じて最悪の仕事とされている「皮なめし」の仕事がなければ、革製品は一切生まれてこない。
ここで興味深かったのは、その色々な最悪の仕事に共通して重要な資源として用いられているのが、人間の尿と犬の糞であったこと。