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2007-01-01から1年間の記事一覧

2007は…

実はまだ数冊読み終わったが、ここに書いていない本がある。ただそれをいれなくても、読書記録をつけ始めて、初めて年間50作品読破という目標を達成できたみたいだ。 数がそれほど大きな意味を持つわけではないが、でもうれしい

帰省

カミサンの運転で東名高速を西下中。

スクールアタック・シンドローム:舞城 王太郎 著 新潮社

xxx 多分、本書のために書き下ろされたという「ソマリア。サッチ・ア・スウィートハート」が注目されるところだと思うが、「我が家のトトロ」の方がこの手のバイオレンスが主題の小説にあって、他とはちょっと毛色の異なる方向性を示しているという感じがし…

マイブームの魂:みうら じゅん 角川書店

マイブームの魂 数年前から非常に気になりだしたキャラクターがみうらじゅん。実は何か自分自身に通じるものを感じてしまうのだ。

幕末・維新―シリーズ日本近現代史〈1〉:井上 勝生 著 岩波書店

幕末・維新―シリーズ日本近現代史〈1〉 井上勝生氏は京都大学出身で、現在は北海道大学教授をされている。近世、近代が専門の先生だ。1980年代後半、井上氏はまだ北海道大学史学科の助教授でいらっしゃって、私の卒業論文の担当教官をされた方である。ち…

ピギー・スニードを救う話 :ジョン・アーヴィング 著 小川 高義 訳 新潮社

ピギー・スニードを救う話 ジョン・アーヴィングといえば「長編小説の人」である。しかし、実はその長編小説の中の作中に、登場人物が書いた小説(もしくは、小説の一部)というものがよく出てくる。これはある意味で、アーヴィングが書いた短編小説であると…

デスクトップ・ピクチャ コレクション

かつてMacOSがまだ今のUNIXベースのものではなくて、System7ベースのものだった頃、サードパーティ製のデスクトップカスタマイズツールをインストールして、ウィンドウの外観を変えてみたり、ゴミ箱やフォルダのアイコンを変えてみたりして、楽しんでいた。 …

ファインマンさん,力学を語る:D.L.グッドスティーン, J.R.グッドスティーン 著 砂川 重信 訳 岩波書店

ファインマンさん,力学を語る リチャード・ファインマンがカリフォルニア工科大学(カルテク)の新入生向けに実施した物理学の講義は、『ファインマン物理学』という形で出版されているそうだ。日本でも岩波書店が邦訳を出版している。ただ、その本が編纂さ…

七海と六本木ヒルズ

自社のキヤノンジュニアフォトグラファーズ写真教室という小学生向けの写真撮影イベントに七海を連れて参加。デジタルカメラを借りて、ヒルズ周辺のさくら坂で都会の秋冬をスナップ撮影。 その後、六本木駅周辺の麻布宮川という鰻屋で鰻丼ランチ。 楽しく、…

チキン南蛮

水曜日まで大手町駅のビルでマイクロソフト関連の研修。昼飯をビルの地下街にある「はまゆう」という店で食べようとしたら、何故か宮崎地鶏を強調している店だった。かみさんの実家を思い出しつつ、チキン南蛮定食を食べちゃった。でもチキン南蛮は地鶏では…

アポロとソユーズ―米ソ宇宙飛行士が明かした開発レースの真実:デイヴィッド スコット,アレクセイ レオーノフ 著 鈴木 律子,奥沢 駿 訳 ソニーマガジンズ

アポロとソユーズ―米ソ宇宙飛行士が明かした開発レースの真実 ソ連のスプートニクの衝撃で幕を開けた米ソの宇宙開発競争。それは、セルゲイ・パヴロヴィチ・コロリョフというソ連の軍事および探査用のロケット開発を一手に引き受けていた一人の巨人と、人望…

江戸の歌舞伎スキャンダル :赤坂 治績 著 朝日新聞社

江戸の歌舞伎スキャンダル 出雲阿国の歌舞伎踊りに起源を持つとされる芸能・歌舞伎。その歌舞伎の歴史を辿りながら、歴史上のスキャンダルの裏側を語る。最近の大奥ブームで映画にまでなった「絵島生島事件」も取り上げられていますが、スキャンダルそのもの…

ファインマンさんは超天才:クリストファー・サイクス 著 大貫 昌子 訳 岩波書店

ファインマンさんは超天才 ノーベル物理学賞を受け、「ご冗談でしょう、ファインマンさん」などのエッセイ(?)等でも人気の高い物理学者。率直な物言いは非常にユニークだ。あまりに率直すぎて物議をかもすこともあったようだが。 本書はイギリスのテレビ…

英国機密ファイルの昭和天皇:徳本 栄一郎 著 新潮社

英国機密ファイルの昭和天皇 近現代の歴史を語る史料が発掘される時にたびたび登場するのが米国の公文書だが、英国の機密を解除された公文書から見た戦前、戦後史がこの本。元々欧州とのつながりが深く、皇室と同じく王室を有する英国は立憲君主の見本だった…

レボリューション・イン・ザ・バレー―開発者が語るMacintosh誕生の舞台裏:アンディ・ハーツフェルド(Andy Hertzfeld)著 柴田 文彦 訳 オライリージャパン

レボリューション・イン・ザ・バレー―開発者が語るMacintosh誕生の舞台裏 別にMac贔屓をする訳ではないが、Macほどその開発裏話が語られるパーソナルコンピュータも少ない。それだけに20年前にMacintoshが発表されたときの衝撃が大きかったということだろ…

月の記憶―アポロ宇宙飛行士たちの「その後」〈上〉/〈下〉 アンドリュー ・スミス 鈴木 彩織 訳 ソニーマガジンズ

月の記憶―アポロ宇宙飛行士たちの「その後」〈上〉 月の記憶―アポロ宇宙飛行士たちの「その後」〈下〉 アポロ12号の船長であったピート・コンラッドが死んでしまったから、月に降り立ったことのある宇宙飛行士(ムーン・ウォーカーズ)はあと9人になって…

赤紙−男たちはこうして戦場へ送られた 小沢真人・NHK取材班  創元社

赤紙−男たちはこうして戦場へ送られた 戦中を描いたドラマや小説などで必ずと言っていい程登場する「赤紙」、すなわち招集令状。赤紙が届けば、その男性は兵士として出征しなければならない。 しかし、数多くの日本国民の中から、誰がどうやって対象者を決定…

スティーヴン・J.・グールド 鈴木善次/森脇靖子 訳 河出書房新社

人間の測りまちがいー差別の科学史ー 人間には、人種には生まれながらにしての先天的な「質」があり、その質は環境や教育によっては改善できず、社会的、経済的な地位や階級もまたその質を具体的に表したものであるとする生物学的決定論。その根拠となる「質…

トルーマン・カポーティ 上/下 ジョージ・プリンプトン 野中邦子 訳 新潮社

トルーマン・カポーティ 上 トルーマン・カポーティ 下 トルーマン・カポーティといえば「ティファニーで朝食を」が日本では最も有名だろうし、僕もそれと「冷血」しか読んだ事が無かった。「ティファニー・・・」については、映画も見たが、映画より小説の…

時津風部屋の序ノ口の力士がリンチで死亡した。親方と兄弟子が結託した殺人だ。 親方は被害者である力士を「かわいがる」ように兄弟子に指示したというから、殺人教唆だろうし、兄弟子は金属バットで殴り、親方はビール瓶で殴ったというから明らかに傷害致死…

筒美京平トリビュート

the popular music ~筒美京平トリビュート~ 筒美京平トリビュートアルバムがとてもいい。 カバーというのは、2方向。自分の味を出しつつも、オリジナルを彷彿とさせて、その上を目指すか、自分らしさを出して、いい意味で聞き手を裏切るか。山崎まさよしの…

眼の誕生ーカンブリア紀大進化の謎を解く アンドリュー・パーカー 渡辺 政隆/今西 康子 訳  草思社

眼の誕生?カンブリア紀大進化の謎を解く 「カンブリア大爆発」といえば、進化の歴史の中で最大の出来事であり、謎だった。言い換えると、カンブリア大爆発が起きたあとの影響について書かれた本は五万とあったが、なぜカンブリア大爆発が起きたのか?という…

被爆のマリア 田口ランディ 文藝春秋

被爆のマリア 等価なものとは何だろう?我々は厳密には自分が体験したものしかその喜びや悲しみの深さを測れない。としたとき、他人の体験の深さを思い測る時、それはその体験と等価な別のもの、自分が体験したものに置き換えるしか無いのではないだろうか?…

がんばれカミナリ竜〈上〉/〈下〉進化生物学と去りゆく生きものたち スティーヴン・ジェイ・グールド 広野喜幸 松本文雄 石橋百枝 訳 早川書房

がんばれカミナリ竜〈上〉進化生物学と去りゆく生きものたち がんばれカミナリ竜〈下〉進化生物学と去りゆく生きものたち グールド氏が亡くなったのは淋しい限りだが、幸いにも僕にはまだ読んでいない彼のエッセイがある。それは限りはあるが、限りがあるこ…

九寸五分

昨日の夜、NHKの芸能花舞台で歌舞伎の「仮名手本忠臣蔵」をやっていた。大星由良之助は現:松本幸四郎氏が演じていた。 歌舞伎は劇場に行ってみた回数は2回しかないが、そこそこ好きなので、ちょっと見ていた。四段目の塩冶判官(いわゆる史実の赤穂藩主浅…

国防長官はなぜ死んだのか -フォレスタル怪死と戦後体制の大虚構- コーネル・シンプソン 佐々木槙訳 太田龍 監修 成甲書房

国防長官はなぜ死んだのか -フォレスタル怪死と戦後体制の大虚構- 大戦後に創設されたアメリカの国防総省の初代国防長官 ジェームズ・ヴィンセント・フォレスタル(James Vincent Forrestal)は国防長官を退任したあと、鬱病の治療のために入院していたベテ…

ダ・ヴィンチの二枚貝〈上〉/〈下〉―進化論と人文科学のはざまで スティーヴン・ジェイ・グールド 渡辺政隆 早川書房

ダ・ヴィンチの二枚貝〈上〉―進化論と人文科学のはざまで ダ・ヴィンチの二枚貝〈下〉―進化論と人文科学のはざまで グールドがアメリカの科学雑誌『ナチュラル・ヒストリー』に掲載していたエッセイをまとめた第八集。

ファイアハウス デイヴィッド・ハルバースタム 鈴木主税 集英社

ファイアハウス 9.11テロの日、ワールドトレードセンタービルの現場で救助活動を行った第40ポンプ車隊と第35はしご車隊は、出動した13名の消防士のうち、12名が殉職した。 ハルバースタムはその消防士の家族や、他の消防士達に取材する中で、消防士…

男たちの大リーグ デイヴィッド・ハルバースタム 常磐新平訳 宝島社

男たちの大リーグ 1949年のメジャーリーグ。ボストン・レッドソックスは残り2試合で首位に立っていた。最後の2試合は宿敵ニューヨーク・ヤンキース。この2試合で1勝すればレッドソックスの優勝が決まる。 歴史的事実としてはレッドソックスはここで歴史…

鳥には巣、蜘蛛には網、人には友情。 デイヴィッド・ハルバースタム 鈴木亜希子訳 不空社

鳥には巣、蜘蛛には網、人には友情。 ボストン・レッドソックスに在籍し、メジャーリーグ最後の4割打者:テッド・ウィリアムス。彼とともにレッドソックスのスタープレイヤーとして活躍した、ドミニク・ディマジオ(ヤンキースのジョー・ディマジオの実弟)…