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ファインマンさんは超天才:クリストファー・サイクス 著 大貫 昌子 訳 岩波書店

ファインマンさんは超天才
ファインマンさんは超天才
ノーベル物理学賞を受け、「ご冗談でしょう、ファインマンさん」などのエッセイ(?)等でも人気の高い物理学者。率直な物言いは非常にユニークだ。あまりに率直すぎて物議をかもすこともあったようだが。
本書はイギリスのテレビ番組用に行われた晩年のファインマンへのインタビューを元にして、再編成され、ファインマン自身とファインマンの妹や家族、友人、知人等の言葉も挟みながら、ファインマンの研究の姿勢やポリシー、人柄を明らかにしていく。
全編を通していえることはやはりその明るい人柄と、ユニークさ、そしてそれを支える強靭さ。癌に冒され、死を間近に控えた状態で「死」についてのインタビューを受けた時の態度にもその強さに裏打ちされたユニークさが現れていると思う。