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英国機密ファイルの昭和天皇:徳本 栄一郎 著 新潮社

英国機密ファイルの昭和天皇
英国機密ファイルの昭和天皇
近現代の歴史を語る史料が発掘される時にたびたび登場するのが米国の公文書だが、英国の機密を解除された公文書から見た戦前、戦後史がこの本。元々欧州とのつながりが深く、皇室と同じく王室を有する英国は立憲君主の見本だった。その日本と英国がなぜ対立し、枢軸国と連合国に分かれて戦争をすることになったのか。そして、戦争を止めるために誰がどういう行動をとったのか。それを英国の機密文書から読み解いていく。
原爆開発の歴史の中でも巧みに米国を操ったチャーチル首相が、ここでも大きな役割を演じていたことが明らかになってくるし、吉田茂や、今流行の白州次郎の違った一面も見えてくる。