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レボリューション・イン・ザ・バレー―開発者が語るMacintosh誕生の舞台裏:アンディ・ハーツフェルド(Andy Hertzfeld)著 柴田 文彦 訳 オライリージャパン

レボリューション・イン・ザ・バレー―開発者が語るMacintosh誕生の舞台裏
レボリューション・イン・ザ・バレー ―開発者が語るMacintosh誕生の舞台裏
別にMac贔屓をする訳ではないが、Macほどその開発裏話が語られるパーソナルコンピュータも少ない。それだけに20年前にMacintoshが発表されたときの衝撃が大きかったということだろうし、スティーブ・ジョブスが率いた開発チームのユニークさ、その創造性の素晴らしさが抜きん出ていた証拠だろう。
著者のアンディ・ハーツフェルドはソフトウェア・ウィザードリ(自称)と呼ばれたほどの有名なMacintosh開発チーム。Macintoshが現在のMacOSXに移行する前の旧MacOSはコアとなるToolBoxと呼ばれる関数ライブラリがあり、その多くを実装したのがハーツフェルドだ。
本書はハーツフェルド自身が公開しているfolklore.org:Macintosh StoriesというMacの開発裏話サイトを本の形にしたものだ。最もMacのコアな部分を知るコア開発メンバーによるコアな話である。特に親友であり、同じ開発メンバーの一員であったバレル・スミスとの友情に関連する話が多い。
個人的には次は是非、ビル・アトキンソンの話が聞きたい。