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捨てる

2010年は振り返ってみると、意外と充実していたかもしれません。年明け早々から、仕事の付き合いを利用して、知り合いを無理矢理息子の学校のPTA活動に巻き込んでしまいました。でも、その中で、今まであまり接点のなかった人達とも知り合いになって、沢山の刺激をもらいました。残念ながら、僕の中ではまだその刺激を自分の糧に変換するところまで来ていません。羨ましがっているだけでは何も始まらないということ、だからといって安易に何かを始めたとしても、それが本当に自分のやりたかった事とは限らないという思いの中でチョットジレンマを感じたりしていました。
仕事の方は相変わらずというか、大規模な組織変更が年末に発表されたりして、確実に変わる部分もあった訳ですが、そういう事には心を動かさなくなりました。ヤル気とか、やり甲斐とは、そういうものとは少し別なところに僕は持っています。
「断捨離」という言葉か流行っているみたいですが、私生活では少し捨てるサイクルに入りつつあります。昔からそうですが、色々と溜まって来てしまうと、いったん綺麗に捨てたくなる性です。大学生活を終える時には、中学時代から買い集めていたLPレコードを全て捨てました。そして、暫く音楽を聞く時間がグッと減りました。でも、そうすると、本当に自分が聞きたかった音楽みたいなものが見えて来ます。暫くしてヘビーローテーションで聞いていたのは、モーツァルトの交響曲第41番 “ジュピター” でした。今また捨てるサイクルに入っていて、自分の部屋として使っていた洋間を次男に明け渡す為に半年くらいかけて整理しています。当然、一部屋丸々明け渡すので、そこにあるものは別の部屋に移動するか、異動先が無ければ捨てなければなりません。場合によっては、異動先を確保する為に、異動先にあったものを処分する必要も出てきます。でも、ものを捨てるという行為には、なんだか自分の価値観を変える(否定する)感じがあります。その感じは嫌いではありません。捨てて、サッパリとして、そしたらまた一からやり直しです。
丁度それはサッパリと捨てる事で長かった一年が大晦日を迎え、一年が終わり、また新しい一年が始まる事と同じかもしれません。
皆さんも良いお年を。