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アップルを創った怪物―もうひとりの創業者、ウォズニアック自伝:スティーブ・ウォズニアック 著 井口耕二 訳 ダイヤモンド社

アップルを創った怪物―もうひとりの創業者
アップルを創った怪物―もうひとりの創業者、ウォズニアック自伝
Apple社のMacintoshに関してはカリスマCEO スティーブ・ジョブスの功績と言って良いが、Apple社自体の創業、すなわち世界最初のパーソナルコンピュータと呼ばれるApple I の開発(これがApple社創業のきっかけ)に関しては、その殆どがもう一人の創業者 スティーブ・ウォズニアック(通称 ウォズ)の功績であると言える。ウォズは自家用飛行機の事故以来、アップル社から距離を置く感じになっていたので、一般的なApple関係のニュースでは取り上げられない事が多いが、ちょっとアップルおたくな雑誌等では必ずウォズの話題が出てくる。かつて日本でもアップルの開発者会議(WWDC)が開かれていた時には、ウォズも来日したし、MacPower等のコアなMac専門誌はインタビュー等もしていた。(ジョブズの単独インタビューは難しかったのかも知れないが)
昔、初めてPowerPCチップを使用したノート型MacであるPowerBook5300が発売された時、そのハードウェアは何かと問題があったのだが、ウォズはPowerBook5300が使用していた小さな部品を一つ交換すればその問題が解消される事を見つけてアップルの幹部に説明したとか・・・。自分自身もこの鬼っ子の5300のユーザだったので、苦労したし、ウォズの行動にこの人はどこまでも「エンジニア」なんだと感じた記憶がある。
ウォズがアップルから距離を置いた後、子供に対するコンピュータ教育に力を入れている事は色んな処で書かれているので知っていたが、そこに至る経緯が、ウォズの父親とウォズ自身の関係から来ていたのは初めて知った。