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僕からは出てこない

高校三年生の次男は美大志望です。6年一貫の中堅どころの進学校に通っているので、まぁ、進路としては異端です。美大志望となれば、美術系の技力が必要になるので、この春から美大志望の美術予備校に通うようになりました。

その予備校から現在の状況についてのレポートというか、学科(英語と国語)と技術の現状の評価が郵送されてきました。

まぁ、想定はしていたのですが、全てにおいてD判定。学習態度は真面目で申し分ないが、要領の悪いところがあって、テストはパッとしない。元々、画力とかがそれほどあるわけではないが、本人の想いと勢いで美大志望なので、技術力もまだまだといったところ。

先日の保護者面談でも同じ話は聞いていたし、ジタバタしても始まらないので、地道に努力してもらうしかありません。

予備校から帰ってきた次男にも、レポートを見せて、そう伝えて、この件はこれで終わり。

僕も10代の頃から、漫画の模写などを通じて、イラストなどを描くのが好きでした。

いまでも会社でプレゼン資料を作ったりするとき、説明用の図解などにはちょっと凝る時があります。別にアニメーションとかではなくて、どういう風な構成にすると、伝わりやすいかとか、どういう配色にすると、見た目がスッキリするかとか、というたわいもないレベルですが・・・。

色使い、苦手です。いや、正確に言うと苦手というよりも、自然と地味な配色を選んでしまいます。どぎつくない、「鮮やか」な配色、清新な配色とかを考えるのが苦手です。

次男は学校で美術部に所属しています。毎年何枚かの絵を描いています。ただ、最初に言ったように、画力自体は全然未熟です。静物画とかは、中学生の後輩の絵の方がうまいんじゃないかと感じます。僕にも描けるような気がします。

でも、ある時、次男の描いた絵、それは「火の鳥」のような想像の鳥を描いた絵だったと思いますが、一見して思ったのは、「この色使いは、僕からは出てこないだろうなぁ」ということでした。

その頃を境に、次男の美大志望に反対するのはやめになりました。