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予定外の帰省

先週、お袋から電話がきた。

猛暑が続いているのは日本全国津々浦々、何処も同じという訳で、両親が暮らしている奈良県も暑い。

それで以って、暑さが続いてるせいか親父が元気ないという。人工透析をするようになってもう10年以上だと思うが、最近は歩いている途中で転けて怪我したりという事もあったりで、身体は確実に弱っている。

お袋曰くは、この夏を乗り切れないかもしれない、という。

今年は事情があって夏の帰省を取り止めたので、帰る支度もしてなかったが、そんな訳で、自分一人で帰省する事にした。

最近は新幹線とか使う旅が詰まらないので、夜行バスも多いが、今回は東海道本線(新幹線ではなく、在来線)の快速などを乗り継いで名古屋まで行き、そこから近鉄で奈良に入った。

電車の旅とはいえ、暑い。

実家のそばの近鉄の駅まで、迎えに来てもらう事にした。てっきりお袋が来るものと思っていたら、ハンドルを握っていたのは親父だった。往時に比べれば、ハンドル捌きは少しぎこちないが、喋ってる声は元気そうだ。

ちょっと疑問に思いながら実家に着くと、お袋が小声で言う。「あかんと思うてたら、元気になりはってん…」

結局、親父の作る料理を食べて、過ごす、いつもと変わらぬ帰省になった。ま、親孝行か?

今日、横浜に帰る。