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今日は何の日?8月23日 わたしと乗り物

今週のお題「わたしと乗り物」

アガサ・クリスティの作品で「青列車の謎」、又は「青列車の秘密」というのがある。

(“Mystery of the Blue Train” で、Mystery をハヤカワ文庫は「秘密」と訳し、創元推理文庫は「謎」と訳す傾向がある。他の作家の作品でもそんな感じ)

 

これを読んだのは中学生になったばかりの頃だったか。クリスティもあまり気に入っていない作品らしいが、確かに全然どういう話だったか、覚えていない。

一つ覚えているのは「青列車」って何?という疑問を抱いたこと。

今なら「青列車」=「ブルートレイン」、そうか「寝台特急か!」とすぐにわかるが、まだ12、3歳だった少年の自分は勘が悪くて思いつかなかった。

 

ブルートレインは、元々フランスで始まった夜行列車の車両が青かったことが起源と聞いたが、日本でもブルートレインと呼ばれた寝台特急の客車は青かった。

僕が学生の頃は大阪と青森(のちに函館)を結ぶ寝台特急日本海」に乗って帰省した。

大学の卒業旅行の最後は、出雲大社を見たあと、出雲市駅から東京まで寝台特急「出雲」に乗った。

今もこの寝台特急は運行されているが、車両を新しくしたため、車体が青ではないのでブルートレインとは呼ばず「サンライズ出雲」という名前になった。これは去年、カミさんと四国に旅行する時に乗った。

寝台特急は風情があったものの、移動時間の長さ、価格もそこそこする上に、車体が古く、維持が困難になったために廃止されていった。

寝台特急と言えば、豪華な寝台特急だった「北斗星」が有名だったが、丁度4年前、2015年8月22日に札幌駅を出発し、今日、23日に上野駅に着いた北斗星が、ブルートレインと呼ばれる寝台特急の最後だった。

青列車の秘密 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)