帝銀事件はこうして終わった―謀略・帝銀事件：佐伯省 著 批評社

帝銀事件はこうして終わった―謀略・帝銀事件

2000年に読んだ本「ドキュメント帝銀事件」　和多田進 著のベースになった本というか、巻末の著者へのインタビューを読むと、ライターとしては全く素人で体調も良くなかった佐伯氏がホテルに和多田氏と缶詰になって自身が調べた帝銀事件の全容を和多田氏に講義し、それを和多田氏が文章化して出版したのが「ドキュメント帝銀事件」で、この本は佐伯氏自身がその後の調査も含めてまとめた本がこちら。「ドキュメント・・・」では帝銀事件の真犯人とされる歯科医師（陸軍中野学校出身者で変装、暗殺等の技術に長け、経験も豊かな人物と想定されている）は名前が伏せられていて、その当たりがフィクションではないか？と思わせてしまう部分でもあったが、本書では名前が出てきている。しかし、警察出身者でも何でもない人がちょっとしたきっかけから帝銀事件の調査に乗り出す、、、その根気とパワーのすごさには脱帽する。