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偶然とは不思議なもので

10年ほど前だが、ポーランド旅行に行った。仕事以外で海外に行ったのは結婚した年以来だったから、10年以上海外旅行はしてなかったことになる。

大学の後輩に誘われたのがキッカケだが、いきたくなった理由には、偶然もある。

 

さらにそこから20年ほど遡った1992年頃、NHKスペシャルで『大モンゴル」というシリーズがあった。

その番組の中で紹介されていた話だ。

14世紀にモンゴル系のタタール人が東欧の国に攻めてきた時、塔の上にいた見張りがタタール人の来襲を知らせるためのラッパを吹き始めた。しかしラッパ手はタタール人の放った矢に射抜かれて、ラッパの音は途中で途切れてしまったという事があったらしいという話を紹介している。

その古都ではその見張りのラッパ手をしのび、今もラッパを吹く行事が続けられているが

そのラッパの音は途中で唐突に止むというらしいのだ。

 

ポーランド旅行の計画をワルシャワに住む友人とSkypeで話していた時に、そのラッパの話を思い出して、「そういうところもヨーロッパにはあるらしいねー」と言ったら、なんとその話はポーランドの古都 クラクフ で起きたことで、ラッパが吹かれるのはクラクフにある聖マリア教会の塔だという事を教えてくれた。

20年前に見たテレビ番組をポーランドの話だとは知らなかったのに、思い出したという偶然。

それを、何故か旅行の計画の話をしているときに持ち出したという偶然。

そしたらそれが、まさに行こうとしていたポーランドで、クラクフも訪れる予定の場所だった(アウシュビッツが近いのだ)という偶然。

 

これだけの偶然が重なれば、それはポーランドという国から求められていた?等しく、求められて行く旅行が楽しくないわけはなかった。