ReadingBooks
帝銀事件はこうして終わった―謀略・帝銀事件 2000年に読んだ本「ドキュメント帝銀事件」 和多田進 著のベースになった本というか、巻末の著者へのインタビューを読むと、ライターとしては全く素人で体調も良くなかった佐伯氏がホテルに和多田氏と缶詰になっ…
堺屋太一の青春と70年万博 「万博」という言葉が全く日本に認知されていなかった時代。通産省に入省したばかりの若手役人が大阪の地盤沈下対策を終えた後、今度は経済基盤の地盤沈下を防ぐために、東京オリンピックに対抗する経済振興策として大阪万博を企画…
タイトル 無限を探求する事で精神の平穏を失ってしまった天才数学者:ゲオルク・カントール と、「無限」という概念の発祥と、その数学的な探求の歴史について書かれた本。途中から、ちょっと読むのが辛くなった。
そして世界に不確定性がもたらされた―ハイゼンベルクの物理学革命 ニュートンの古典物理学から、アインシュタインの相対性理論へ、そしてハイゼンベルクの量子力学へ、20世紀に物理学は大きく変わった・・・。 量子力学を生涯認めなかったと言われるアインシ…
光と物質のふしぎな理論―私の量子電磁力学 (岩波現代文庫) 「ねえ、リチャード、あなたは何を研究しているの?」という友人の奥さんの問いかけに答える。量子電磁力学を全くの物理学の素人に理解してもらえるように平易に、かつ何も誤魔化さずに説明する事は…
しゃべれどもしゃべれども (新潮文庫) 落語が好きで弟子入りし、今は二つ目の噺家 今昔亭三つ葉。短気で単純だが、妙に情には厚いお節介焼き。ひょんな事から吃音癖のある幼なじみ、話し方教室で何も話そうとしない黒猫みたいな女性、関西弁が抜けない小学生…
ニッポン硬貨の謎 エラリー・クイーン最後の事件 ミステリィに興味のない人には全然わからない話かも知れないが・・・。 有名な英国の推理作家;アガサ・クリスティと同時代に、米国にはエラリー・クィーンという作家がいた。最も有名な作品を挙げよと言われ…
30年以上前に、ケネディ暗殺の真相調査に基づいて書かれた小説。映画化もされていて、おそらくオリバー・ストーンの「JFK」が出てくるまでは最も有名なケネディ物だったのではないだろうか。ダラスの保守的な企業家グループ(といっても、CIAやマフィアと…
アップルを創った怪物―もうひとりの創業者 Apple社のMacintoshに関してはカリスマCEO スティーブ・ジョブスの功績と言って良いが、Apple社自体の創業、すなわち世界最初のパーソナルコンピュータと呼ばれるApple I の開発(これがApple社創業のきっかけ)に…
オレンジだけが果物じゃない 岸本佐知子氏が翻訳したイギリスの女流作家 ジャネット・ウィンターソンの半自伝的小説。信仰に全てを捧げる女性(母)のところに孤児院からもらわれてきた主人公は、最初自分もまた信仰の世界に生きるように方向付けられるが、…
父さんが言いたかったこと 主人公のジェス・シエナは両親が年老いてから生んだ末息子。もう結婚して家庭を持ってもいい歳だが、嘗ての恋愛経験の痛手が災いし、現在の恋人とも将来の約束はせず、つまらない雑誌記事を書いて糊口をしのぐフリーのライター。上…
おかしな二人―岡嶋二人盛衰記 岡嶋二人(おかじまふたり)は二人の男性のペンネーム。合作で推理小説を発表してきた。「焦茶色のパステル」という江戸川乱歩賞を受賞した処女作は僕も読んだ事がある。この本は「岡嶋二人」が結成され、解散に至るまでの経緯…
日本は原子爆弾をつくれるのか 原子爆弾、すなわち原子核分裂のメカニズムを平易に説明しつつ、それを応用して平時の平和利用だけではく、軍事利用として原子爆弾を開発するためには、どういう技術が必要か?果たして日本にその技術があるか?という事に言及…
スティーブ・ジョブズの流儀 今やiPodとiPhoneで世界を席巻しているApple社のCEO スティーブ・ジョブスの評伝。Macintoshを世に送り出した直後に自分が起業した会社を追われたにもか関わらず、10年後にその会社に救世主としてカムバックし、見事に前以上の成…
ただひたすらのアナーキー ウディ・アレン久々の短編集。この頃思いますが、自分の場合、今の嗜好は高校〜大学生の頃に決定されたものがほとんどであるような気がします。ウディ・アレンもその一つ。大学時代にレンタルビデオで借りてきたウディ・アレンの出…
世界を変えた100日 写真がとらえた歴史の瞬間
失楽園 上 岩波文庫 赤 206-2 失楽園 下 岩波文庫 赤 206-3 町山智浩氏()のポッドキャストで紹介されて読む気になった。 アメリカに限った話ではないと思うが、洋画や海外文学を理解する上でキリスト教の知識はとても重要になる。聖書やキリスト教関連の物…
ねじの回転―FEBRUARY MOMENT 226事件を舞台にしたタイムトラベル系SF。 時間遡航技術を手に入れた人類は悲惨な歴史の回避を行う為に、歴史のターニングポイントとなった事件の訂正を行い始める。そのターニングポイントの一つとして226事件が選ばれる。 226…
トゥルー・ストーリーズ
権力の失墜―大統領たちの危機管理〈上〉 権力の失墜―大統領たちの危機管理〈下〉
一週間ほど前に、長男が通っている学校で「職業講演会」という催しがあり、そこに「講演者」の一人として呼ばれた。自分の息子がいる中学2年生が対象で、2年生の保護者の中から4名が選ばれて、自分の職業についてパネルディスカッション形式で語るというもの…
ぼくたちは水爆実験に使われた (文春文庫) 著者は1950年代、アメリカ陸軍の兵士として南太平洋の小さな島(島全体が造成され、基地となっている)に連れて行かれ、そこで水爆実験に「協力」することになった。ただ、「協力」とは別の島や海上で実施される水…
CIA秘録 上 (単行本) 普通なら、上下巻ものはすべて読んでからここに記録を載せるのですが、この本は現在図書館で大人気で、下巻が借りられるのはいつになるのかわからないので・・・・。 30年にわたってCIAや国防総省をカバーしてきた著者が、機密を解除さ…
世界の測量 ガウスとフンボルトの物語 18世紀から19世紀に活躍したドイツの博物学者・探検家・地理学者のフンボルトと、数学者・天文学者・物理学者のガウス。ドイツを代表する二人の天才。一方は現地・現物で世界各地を探検し、山に登っては測量し、地に潜っ…
まだ1日ありますが、今読んでいる本は上下巻本の上で、下は借りられる目処が立っていないので、完読を基準に考えると今年の読書はここまでで完了でしょう。 今年は40作品(上下巻は1作品としてカウント)を読むことができました。2007年に50作品を…
感染地図―歴史を変えた未知の病原体 19世紀半ばのイギリス。まだコレラが微生物によるものであるという概念が無く、不潔な下層民街の汚れた空気が病原であるという認識が一般的であった頃、ロンドンの町の一角でコレラへの感染が始まった。次々と新たな発…
歴史をかえた誤訳
処女の文化史 (新潮選書)
図説「最悪」の仕事の歴史 前に読んだ「感染地図」に触発されて読んだ。各時代毎の「最悪」の仕事とは今の3Kも比べものにならないほど、悪臭や不潔にまみれた仕事だ。しかし、社会の底辺において偏見や軽蔑を受けていた仕事がなければ社会自体が成り立つこ…
雪はよごれていた―昭和史の謎 二・二六事件最後の秘録 二・二六事件で蹶起し、首謀者とされた青年将校たちは非公開の軍法会議で死刑判決を受け、事件の背後関係は明らかにならないままだった。そして、その資料は大戦においてすべて焼失したとされていたが、…